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こどもドライについて ~子供のミラドライ(ワキガ治療)~

[2023.04.25]

今回は、「こどもドライ」について書いてみたいと思います。

小学生高学年~中学生の方のミラドライ治療(マイクロ波を使用したワキガ治療)を「こどもドライ」と呼んでおります。

手術を受けるには年齢が幼いけれども、今あるワキガのにおいを何とかしてあげたいと希望される親御さんが多いようです。

問診で、両脇に臭いチェック用のガーゼを3分間程度はさんでいただき、医師と看護師で臭い判定を行っています。
10段階で臭いの強度をおおよそですが、アナログ的に判定しています。

こどもドライ

原則として臭いが10段階で2~3以上の方が、「こどもドライ」の適応としております。

治療の実際ですが、大人と手順は、ほとんど同じです。
子供さんの場合は、皮下脂肪の厚みが非常に薄いのが特徴ですので、大人よりかは少し弱めに照射しなければ
なりません。

照射パワーの設定の際には、子供さんの身長と体重そしてわきの皮下脂肪を直接指でつまんで
慎重に「皮下脂肪の厚み」をチェックするようにしております。

ミラドライ本体

照射に要する時間は、片わきで1時間程度かかります。
麻酔の注射が少し痛いですので、時間をかけてゆっくり痛みが少なくなるように努力しております。

ミラドライの仕組みは、簡単に言いますと電子レンジと同じ周波数の5.8ギガヘルツのマイクロ波を皮下に照射します。
皮膚表面は冷却しながら、アポクリン腺(臭いの基となる汗腺組織)とエクリン腺(においのないさらっとした汗を出す汗腺組織)
が存在するエリアを熱上昇させます。

大体65度~70度位にまで温度を上昇させますと、汗腺組織は蛋白変性を起こして細胞として汗を作らなく(出さなく)なります。

この辺の皮膚の深さごとによって温度管理の調整を巧みに行っているのが、「ミラドライ(こどもドライ)」の最大の特長です。

治療後は、化膿止めの抗生剤を短期間飲んでいただきます。

激しい運動をされなければ、日常生活は普通に過ごせます。

治療後2週間後にわきのチェックをさせていただいております。

程よく治療効果が出ているのが確認できることが多いのですが、その目安となるのが照射部位の中央部辺りに
少し皮膚が盛り上がって腫れが生じていることを確認することで、ひとつの効果判定の判断としています。

この時点で、ほとんどの方は汗と臭いが80~100%近く減少していることを教えて下さいます。

最後に、大人になってからの再発ですが、第二次性徴がはじまるまでの方(小学生)、第二次性徴最中の方(中学生)は、やはりその後のアポクリン腺の新生が起こると思いますので、再発と言うか成長に伴う変化には、第二次性徴が完了する19歳~20歳前後に2回目の治療をあらかじめ設定させて頂いております。

つまり、第一段階で現在の臭いを減少させて、その後大人になってから第二段階の治療で、仕上げの治療を行うと言うプランです。

こう段階を踏んで説明しますと、ほとんどの親御さんとこどもさんは納得され安心されます。

「こどもドライ」は、経験豊富な当院に是非お任せ頂ければと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

それでは、また!

吹角 善隆 拝

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