化粧をすることと化粧を落とすこと(クレンジング) ~毛穴の開きとニキビやしみの発生についての考察~  | ふくずみ皮フ科形成外科

今回は、女性特有の乾燥肌と肌トラブルについて、毎日のメイクからその原因を紐解いて参りたいと思います。 まず、女性特有の肌トラブルにはどんなものがあるか、列挙してみたいと思います。 ①乾燥性皮膚炎 ②毛穴の開き(肌表面の粗造化) ③毛のう炎+にきび(フェイスラインのニキビをとくにコスメティック・アクネと言います。) ④肌のつっぱり ⑤赤ら顔(毛細血管拡張) ⑥肝斑(ほほ骨周辺に出来るぼんやりとしたしみ) ⑦頬や目の周りのかゆみ ⑧化粧品かぶれ(元々問題の無かった化粧品が急にかぶれるようになったりします。) ⑨頬のマッサージのしすぎ(念入りなクレンジング)によるタルミ形成 ⑩目の周りの小じわ(ちりめんじわ)の発生 といった、症状です。 ファンデーションを付けるということは、簡単に言いますと毛穴をひとつずつ粉で塞いで行くと言うことになるんですね。 見た目につるんとした滑らかなお肌に魅せるために、またしみやくすんだ肌をピンク色がかった若々しい肌に魅せるために 女性の多くが、毎日、化粧をされるかと思います。 毛穴を化粧の粉で詰め物をすると、毛穴の皮脂が出られなくなって毛穴の中に皮脂や老廃物貯留し、滞留した老廃物に細菌感染や真菌感染が引き起こされ易くなります。 その結果、ニキビが出来易くなります。ニキビができるとそれを隠したくなるのが人情ですので、膨らんだニキビの上に多めのファンデーションを重ね塗りされる方が多いようです。 こういう状態になってきますと、ニキビがどんどんこじれてしまって治りにくくなってしまうんですね。 また、紫外線の影響でもニキビの悪化原因になりますので、日焼け止めも念入りに付けられる方が多いです。 一旦出来てしまったニキビは、上に書いたような原因(毛穴を粉で塞いだことによる。)の場合、一体どうすれば一番早く治すことが出来るのでしょうか? 答えは、簡単です。 部分的なポイントメイクのみに留めて頂いて、ニキビの出来易い場所にはファンデーションの粉を付けない事なんです。 にきびの治療に、皮膚科ではケミカルピーリングを進められる先生も多いです。 短期的には、それもありかもしれませんが、当院では肌荒れ・乾燥性皮膚炎から生じているニキビ肌の方にはケミカルピーリングは、なるべくならおすすめしないようにしております。 肌荒れ、乾燥性皮膚炎の方にケミカルピーリングをあえてお勧めしない理由は、肌荒れや乾燥肌を却って助長する恐れが高いからです。 今回は、ここまでにします。 次回は、肌荒れニキビの患者さんに対する具体的な治療方針について述べてみたいと思います。 それでは、また!

吹角 善隆 拝

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