ふくずみ形成外科:大阪・天満橋駅すぐ。「レーザー治療」「アンチエイジング」「痩身」美容外科・美容皮膚科・形成外科

ニキビ治療は、顔のニキビと背中のニキビに分かれますが、
顔のニキビはさらに肌荒れによる乾燥ニキビと
過剰皮脂による脂漏性ニキビに分類して治療を行っております。 背中のニキビは、マラセチア毛包炎であることが多く、

抗真菌剤とイオウ製剤でほぼ確実に治すことが出来ます。

そもそもニキビといえば、 思春期に見られる過剰皮脂によるニキビが多かったのですが、 最近では20代30代の大人の女性に見られる 乾燥ニキビが増えています。

当院におけるニキビ治療の概略は次のとおりです。

乾燥ニキビ

一般的に女性のほとんどは、毎日化粧をつけたり落としたりということを繰り返し行いますので、その都度皮脂が洗浄成分に洗い流され、さらに角質層も削り取られ、十分な皮脂を溜め込む層が損なわれています。 その結果、潤いを持った理想的な肌から遠ざかってしまいがちです。そういった状態の肌は、バリア機能が低下していて敏感肌の状態になっています。その為、日焼け止めクリームや化粧水・美容液がしみたり赤くなったり痒くなったりしやすくなります。同時に、反応性のニキビが出現してしまいます。当院に来られるニキビの患者さんのうち、約半数はこの肌荒れによる乾燥ニキビの患者さんです。こういった患者さんは、従来のニキビ治療薬である抗生剤の外用(ダラシンゲル・アクアチムクリーム)が第一選択とはならず、肌荒れを抑える為に抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤の内服、ステロイド剤の外用が必要となります。必要に応じて抗生剤の内服・外用も併用しますが、根本的に治す必要があるのは肌荒れの症状ですので、ケミカルピーリング等の施術は行ってはならないと思います。炎症を鎮める為に強酸性水の外用や低刺激剤・低洗浄力の石鹸も併用してご使用頂いております。肌荒れが続いている時期は、特に日焼け止めクリームは肌荒れを増悪させることが多く、デメリットばかりが多くなってしまいますので、ほとんどの方に使用を中止して頂くようお伝えしております。
通常、1ヶ月ほど内服剤・外用剤をお使い頂きますと、
肌荒れは徐々に回復に向かい、その結果としてニキビは出来なくなります。

脂漏性ニキビ

思春期には女性ホルモン・男性ホルモンが急激に分泌されますので、皮脂が非常に多くなります。脂漏性ニキビは洗顔を頻回にすれば良くなるという噂が昔からありますが、洗いすぎはかえって肌を痛めてしまいます。治療の基本となるのは、抗生剤の内服、ビタミン剤(ビタミンB2・B6・C)の内服、漢方の内服、ビタミンA誘導体類似物質(ディフェリンゲル)、イオウ製剤(イオウ・カンフルローション)の外用になります。一方、炎症による赤みが強く見られる場合には、少量の弱いステロイド剤を併用すれば治療効果がアップします。また、鼻周囲のニキビに関しましては、脂漏性湿疹に効果がある抗真菌剤(ニゾラールクリーム)が皮脂分泌を抑制し、炎症・赤みを緩和させる効果があります。イオウカンフルローションは30年以上前からある薬剤ですが、殺菌・乾燥・消毒効果に優れており、次々と新しく抗生剤やニキビ治療薬が開発される現代にあっても、まだまだ捨て難い非常に優れた薬剤です。診察の際には、UVスコープにてポルフィリン(アクネ桿菌が発生させる物質)を赤く映し出す検査を行っております。ポルフィリンが赤く映し出された場合には、選択的に吸収させる特殊な紫外線照射を行い、アクネ幹菌を減少させる光治療を行っております。また、痤瘡後の赤み・色素沈着に対しては、IPL(光治療)が非常に威力を発揮します。1ヶ月間隔で5回を顔全体に照射すれば、赤み・色素沈着は80%以上消し去ることが出来ます。
また、ニキビが出来にくい肌質に転換させる効果も期待できます。

当院ではニキビ治療に心がけて頂きたいポイントを、
一枚のパンフレットにしてお渡ししております。

  1. ① ストレス
    →ため込まないようにストレス解消法を考えて下さい。
  2. ② タバコ
    →禁煙もしくは1日5~10本程度まで減らして下さい。
  3. ③ 睡眠不足 →一日最低でも6~7時間は寝て下さい。

    深夜0時を過ぎても起きているのは良くありません。

  4. ④ ビタミン不足
    →果物・野菜を多く取るよう心がけて下さい。
  5. ⑤ 油の取り過ぎ →できるだけ摂らないようにして下さい。

    (ラーメン、ポテトチップス、チーズ、バターなど)

  6. ⑥ 乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ・バターなど)を
    控えて下さい。
    →皮脂の分泌が多くなる恐れがあります。
  7. ⑦ 豆類(納豆・豆乳・コーヒー・チョコレートなど)を
    控えて下さい。
    →毛穴が開く恐れがあります。
  8. ⑧ 日光 →ニキビに悪影響が少ない日焼け止めを選んで使って下さい。

    また帽子を被る、日傘をさすなどして遮光を心がけて下さい。

  9. ⑨ 胃の調子が悪くなると口の周りに
    ニキビができやすくなります。
  10. ⑩ オイリーな化粧品
    →皮脂の分泌を誘発します。
  11. ⑪ 髪の毛 →肌にあたると毛の汚れが付着し、ニキビを悪化させます。

    後ろで束ねるか、短くカットしたほうが無難です。

  12. ⑫ 化粧を落とさずに寝る
    →毛穴をふさぎ、皮脂が溜まります。

12年間ニキビ治療に携わってきて、私自身はニキビ治療は恐れるに足らずという気持ちになってきております。 理由は、ニキビのターゲットは次の3種類、①アクネ桿菌等の細菌、②ニキビダニ(原虫)、③真菌(マラセチア・フルフル)しかないからです。この3つのターゲットをもれなくカバーする治療を行えば、80%~90%のニキビはたやすく治すことができます。

過剰皮脂が原因で起こっているニキビには、原因となる食事の制限で、ある程度対応できます。ピーリング石鹸(保険適応外)も有益な方法です。残り10%の重度の難治性ニキビに関しましては、保険適応外の治療になりますが、イソトレチノインの内服(リンク)、過酸化ベンゾイルの外用でほぼ切り抜けられています。背中のニキビには抗真菌剤の内服・外用でほぼ完治できます。 軽症から重症のニキビであっても、適切な治療を行えば、ほぼ100%ニキビは克服できると考えております。

逆に言うと、一つの薬剤で万能なニキビ治療薬はございません。他の皮膚疾患と同様に、ありふれた外用薬・内服薬を上手に組み合わせる事が大切です。

以上、ニキビ治療薬に関して自信満々に書き連ねましたが、中には一旦治った後にニキビが再発して来ることもままあります。再発した場合でも、上に書きました注意点を心がけて頂いておれば、症状が軽く済みます。症状が軽ければ早く治せます。

繰り返し出来てしまうニキビではありますが、 上手にコントロールすれば、外用剤をちょっと塗るだけといった

最小限の治療で、ニキビのないスベスベのお肌を
長期間保てると思っております。

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