年が明け、しばらくが経ちました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今回は、近年相談を受けることの増えた『びまん性脱毛症』についてお話しします。
●びまん性脱毛とは?
びまん性脱毛とは、男女ともにみられる症状です。
頭皮の特定部位だけでなく、頭皮全体の毛髪が薄くなります。原因と言われるものも多いく、ストレスが多い現代では20歳以上の女性の約40%、男性の20%の方が生涯のうちにびまん性脱毛症を発症すると言われています。
また、その他にAGA(男性型脱毛症)の症状が出ている方にもびまん性脱毛症が発症する場合もあります。AGAの患者さんにおいて、びまん性脱毛を診断することは容易ではありません。
主な症状は以下です。このような自覚があるかたはびまん性脱毛症の可能性があります。
・髪の毛のボリューム減少
・数年前より地肌が目立つ
・髪が細くなってきた
・髪の毛のコシがなくなってきた
そして、びまん性脱毛症の原因と言われているのは以下になります。
・極度の疲労、ストレス
・栄養不良、ダイエット
・貧血
・細胞増殖制御剤、脂質異常症治療薬などの薬物服用
・甲状腺疾患などの代謝異常
・発熱、感染症、リウマチ
・妊娠、および授乳期
・中毒、アルコール依存等
上記のように、びまん性脱毛症は様々な原因が考えられます。一概に原因が特定できないのも特徴と言えるでしょう。
また、徐々に症状が進行するために気づきにくく、いつから発症したのかご本人にもわからないという方もいらっしゃいます。女性に関しては、更年期前後から症状が出始めることが多く、閉経後にさらに目立ってくるという段階を経るため、老化現象のひとつと捉える方も多いでしょう。加齢によるホルモンバランスの乱れが原因の1つではありますが、決して改善しないものではありません。
女性にとって薄毛は大きなストレスの要因になります。そして、ストレスは薄毛の原因になるのです。一人で悩む日々を送る前に、専門医への相談をおすすめします。
最近では、一般内科での相談もできる場所が増えてきています。専門医の受診はハードルが高いと感じる方は、内科医への受診を検討されてはいかがでしょうか。女性の方にとって、とてもナイーブな悩みですのでご自身にとってストレスの少ない選択をしていただくのが一番です。
皆さんが、心身ともに健やかな毎日を過ごされることを心より願っております。