今回は、50代女性の症例写真を提示させて頂きます。
●治療前 2011年12月2日
●2年3か月後 2014年3月14日
ご覧の通り、前頭部から頭頂部にかけての薄毛がずいぶん改善されました。
治療期間2年3ヶ月と少々時間がかかりましたが、時間がかかり過ぎというほどでもないのです。
この方は、おしゃれ感覚にとても敏感な方で、薄毛をすごく気にされていました。 非常に本物志向が強い方ですから、できれば自分の毛を増やしたいという強いご希望がありました。
年齢が50代、閉経後とのことでしたので、男性型脱毛症に効くプロペシアの内服をおすすめしました。
(プロペシアの内服は、妊婦の催奇形性の問題から、メーカーから出産適齢期の女性のみならず、すべての女性に使用が勧められませんとされています)
ですが、当院では特に危険性が無い場合には、ご本人の了解を得た上で、時々女性の患者さんにもプロペシアを処方する場合があります。男性型の薄毛を示す女性には、プロペシアが非常に良く効くという事例を実際にたくさん見てきているからです。
治療効果をより確実にするために、この方には ①ミノキシジルの外用 ②ミノキシジルの内服 ③パントガールの内服 ④亜鉛の内服 ⑤プロペシアの内服 ⑥その他
を組み合わせて治療することにしました。
2年3か月の間、全く同じ治療メニューを続けたわけではなく、状態に応じて適宜内容を変更したのは言うまでもありません。
一般的に男性の育毛より女性の方が結果を出すのが難しいとされています。 それは、原因がはっきりしないからです。
当院では、原因の一端を男性型脱毛症と位置づけて治療した結果、この方の場合、非常に良好な結果が得られました。
AGA治療に関しては、現代の医学や症例では以下のような課題があるのが現状です。
①女性・男性問わずに側頭部のみの薄毛の方。(教科書的には甲状腺ホルモンの低下で起こるとされています) ②円形脱毛症の方で、DPCP療法、SADBE療法に反応が乏しい方。 ③多発型の円形脱毛症の方で、次々、場所を入れ替え立ち替え再発してしまう方。 ④ミノキシジルの内服で、脱毛が却って悪化してしまう方。(女性に多いようです。)
→ミノキシジルの外用療法では、かぶれ症状が出る方は時々いますが、外用で抜け毛が増える方はいません。しかし、内服では抜け毛が顕著に出る方がいます。
当院といたしましては、これからも基本的な治療方法を基本に、患者さんと相談しながら特別な治療にも取り組んでいければと考えています。